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Webクリエイター能力認定試験(知識問題対策 2)

ユーザービリティとアクセシビリティ

ユーザビリティとアクセシビリティの違いは、想定されるユーザーの幅です。ユーザビリティの定義には、ユーザーの幅広さに関する要素は含まれていません。特定の対象ユーザーに対して有効性や満足度が高ければ、ユーザビリティが高いといえます。

アクセシビリティとは、幅広いユーザーにとっての利用しやすさを表す言葉です。
年齢や性別、健康状態などにかかわらず様々なユーザーが利用できるサービスはアクセシビリティが高いといえます。

アクセシビリティとは

「アクセシビリティ」という言葉は、Access(近づく、アクセスするの意味)Ability(能力、できることの意味)からできています。
「近づくことができる」「アクセスできる」という意味から派生して、「(製品やサービスを)利用できること、又はその到達度」という意味でも使われます。

ウェブアクセシビリティは、ウェブにおけるアクセシビリティのことです。利用者の障害などの有無やその度合い、年齢や利用環境にかかわらず、あらゆる人々がウェブサイトで提供されている情報やサービスを利用できること、またその到達度を意味します。

アクセシビリティが高いWebサイトにするには

高齢者、色覚障がい者など

テキストの色や画像に文字をのせる時は文字と背景色とのコントラスト比を高くする。

  • 高齢者や視覚・色覚障害者でも文字や画像を見やすくするために、色のコントラストを十分に確保する。
  • 高齢者でも読みやすいように文字を大きくし、文字色と背景色のコントラストを確保したり、調整できるようにする。
  • 色だけで情報を区別しないようにする

視覚障がい者など

単語の文字間にスペースやタブを用いない、文章の折り返し位置を調整するためにスペースや改行を使わないなど、スクリーンリーダーが正しく読み上げられるよう配慮する。

  • スクリーンリーダーで画像の内容を理解することができるように代替テキスト(alt)に画像の説明文を設定する。
  • スクリーンリーダーで画面上の情報を理解できるように配慮する。

運動機能障がい者など

キーボードだけで操作できるようにする。また、キーボードで操作した時、フォーカスしている部分を認識しやすいようにする。

  • キーボードや音声操作だけで全ての機能を利用できるように配慮する。

認知機能障がい者など

リンクであることを認識しやすくし、リンクテキストだけでリンク先の内容を予想できるようにする。

  • 認知機能障害があっても理解しやすいよう、分かりやすい文章とレイアウトにする。

聴覚障がい者など

動画や音声コンテンツに字幕や解説を提供する


PCスペックや通信速度などの環境要因

スマートフォンなどの小型端末利用者の画面サイズや操作方法に合わせたデザインや操作性を確保する。
画像サイズを極力軽くする。


参考サイト

ウェブアクセシビリティとは? 分かりやすくゼロから解説!|政府広報オンライン

ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック|デジタル庁

ユーザービリティとは

特定のユーザーにとって、Webサイトがどれほど使いやすく、満足のいくものであるかという指標。
特定ユーザーとは、Webサイトのターゲット層を指します。
ターゲット層がサイトを利用して目的を達成するために、どれほど容易かつ効率的に操作できるかに焦点を当てています。

ユーザビリティ(使いやすさ)は何で決まるのか

日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められたJIS規格のZ 8521では、ユーザビリティの高い製品やサービスは有効性・効率・満足度が高いとされています。この3要素をWebサイトの利用に当てはめて説明すると下記のようになります。


有効性

ユーザが指定された目標を達成する上での正確さ及び完全性

  • ユーザがお問い合わせした情報を、すぐに探し出すことができる
  • お問い合わせを間違えずに行うことができる など

効率

ユーザが目標を達成する際に、正確さと完全性に費やした資源

  • 情報を探してお問い合わせを行うまでのサイト内での行動数が少ない
  • 使い方を理解して、一度お問い合わせを行うと次にお問い合わせをする際の手間が減る など

満足度

製品を使用する際の、不快感のなさ、および肯定的な態度

  • サイトの読み込み時間が短い
  • ページによってボタンの位置が統一されており別のページに移動しても操作を容易に行うことができる など

すなわち、ユーザビリティが高いWebサイトとは、ユーザがのぞむアクションを正確に行うことができ、
目的を達するのに苦労せず不快感を感じないWebサイトであると言える。

ユーザービリティが高いWebサイト

  • わかりやすさ:ユーザーが目的の情報を見つけやすく、理解しやすいように設計されていること。
  • 使いやすさ:ユーザーが迷わずに操作できるような、シンプルなデザインと分かりやすいナビゲーションであること。
  • 有用性:ユーザーにとって必要な情報が提供されていること。
  • 信頼性:情報が正確で、最新のものであること。
  • 効率性:ユーザーが目的を達成するために必要な操作数が少なく、時間短縮できること。
  • 満足度:ユーザーがWebサイトを利用して、満足感を得られること。

ユーザビリティとUIの違い

UIとはユーザーインターフェース(User Interface)の略語です。
製品やサービスと利用者の接点がUIと呼ばれます。製品を操作するためのボタンや、ソフトウェアの操作画面などがUIの具体例です。
UIは製品やサービスに備わっている機能の一部を表す用語で、ユーザビリティのような使いやすさなどの度合いを表す言葉ではありません。ただし、UIを改善することでユーザビリティが向上するケースがあるため、両者は近い関係性の言葉といえます。

ユーザビリティとUXの違い

UXとはユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略語で、ユーザーの体験を表します。
ユーザビリティとUXの違いとして、対象となる範囲が挙げられます。ユーザビリティは、あくまでもサービスの利用目的に対する効率性や効果性などが評価の対象です。一方、UXにサービスの利用を通じてユーザーが得られた全般的な体験が含まれます。

■まとめ

ユーザービリティとアクセシビリティは、密接に関係しています。
アクセシビリティが確保されていなければ、ユーザービリティは向上しません。
つまり、「すべての人が利用できる」という前提があってこそ、「使いやすく、満足できる」というユーザービリティが実現できるのです。
ユーザービリティとアクセシビリティは、どちらもWebサイトにとって重要な要素です。
Webサイト制作においては、ユーザービリティとアクセシビリティの両方を意識することが重要です。

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